活動概要

目的(達成すべき目標)

近年の少子化や情報化社会により、子どもの人間関係が希薄になり、大人も子どもとの
関わり合いも減少してきている。また、戦争体験者も高齢となり、体験者から直接講話をいただくことも少なくなってきた。戦争を知らない世代が、どう戦争体験を後世に伝えていくのかが、これからの課題となる。平和劇は、学習や体験を大切にし、子どもが主体的に取り組む劇であり、戦争を疑似体験する事で身を持って感じ、平和の大切さを再認識できる場でもある。そして、戦争体験と命の大切さについて表現活動を通して語り継ぎ、皆の平和への意識を高め、それに関わる大人や子どものつながりを深めることを目的としている。

平和劇は、学習や体験を大切にし、仲間と共に創りあげる劇で、これまで地元糸島や福岡、そして世界の史実、広島や長崎のことを題材に子どもたちと一緒に舞台を創ってきた。今年度は、オリンピックイヤー。スポーツ界でも名を残す糸島市出身の偉人、福岡市にある平和台を創設した「岡部平太」に焦点をあてる。平和台は、戦後間もない時期に創設されており、平太は当時GHQに何度もかけ合っている。「戦争は終わった。ここを平和の丘Peace Hillにする」という平太の強い想いがそうさせたのだ。その陰には「神風特別攻撃隊」として戦死した息子の平一の存在が一番にあった。今回は、平太がどういう想いで平和台を創ったのかということを掘り下げていき、その思いを繋ぐことで、これからの未来に向けるメッセージを描く。そして、今、自分ができることを考えるきっかけとなることを期待している。また、その想いを今後にどう繋いでいくかを共に考える場づくりとする。

活動目的
(1) 学校や地域を越えた豊かな人間関係の形成

   (2) 文化的活動を通して,糸島の子どもの表現力と可能性を育む

   (3) 平和を希求する市民の育成

   (4) 地域に残る戦争体験を風化させることなく,命の大切さを語り継ぐ

   (5) いとしまの文化の再発見を通して人々がつながりあう地域づくり

    (6) 様々な活動を通しての子育て支援

活動内容

  1. 毎年8月6日に伊都文化会館で子どもたちによる平和劇の上演
  2. 劇上演までに15回以上の練習と上演後のまとめの会の開催
  3. 演劇にダンスや歌と取り入れる(子どもたちの多様な能力を引き出すため)
  4. 自らの肌で感じながら劇に取り組むためのフィールドワークの実践
  5. 小6以上の子どもたちが取り組みの主体者になるようにリーダー企画運営
  6. 保護者の自主的な運営により、劇や練習のサポート体制の確立